和倉温泉の目標像(コンセプト)
和倉温泉再生の目標像(コンセプト)を下記のように設定します。
能登の里山里海 を“めぐるちから”に。和倉温泉
いのちがめぐり、人がめぐる能登の里山里海。自然の循環がもたらす恩恵と、人が集い行き交うことで生まれるちからと、和倉温泉の生業を共鳴させ、能登に暮らす人、働く人、訪れる人全てが幸せになれる和倉温泉を再生します。
基本方針
課題やコンセプトに基づいた、「和倉温泉」創造的復興ビジョンの6つの基本方針と事業アイデア(例)は以下のとおりです。
01 景観
[基本方針] 歩きたくなる動線や空間をつくる。
穏やかな七尾湾の風景、情緒ある温泉街、食などの観光資源をつなぎ、まちの回遊性を高めます。
事業アイデア
・海沿い・街なか歩行動線
・夜間景観、湯けむり情緒
・建物まちづくり景観ルール
・周遊サイクリングロード
・拠点・ゾーン整備
・飲食店・土産物店 等
02 生業
[基本方針] 多様で洗練された湯治を提案する。
和倉の湯、食、おもてなし力を活かし、心とからだの両方をリフレッシュできる場所になります。
事業アイデア
・宿泊の多様性、長期滞在
・泊食分離、旅館規模適正化
・温泉湯の利活用
・美食とウエルネス
・スポーツ合宿との連携
・マリンスポーツとの連携 等
03 共有
[基本方針] 循環経済の温泉地モデルを実現する。
最新技術も活用した資源循環システムを確立し、持続可能な温泉地モデルとして新たな価値を生み出します。
事業アイデア
・サーキュラーエコノミー
・地元調達率向上
・観光DX・情報共有
・共同送迎EVバス
・再生可能エネルギー
・ゼロ・ウェイスト 等
04 連携
[基本方針] 能登の里山里海の交流拠点となる。
ヒト・モノ・コトを通じて能登の里山里海を価値化し、新たなビジネスや交流のハブとなります。
事業アイデア
・能登のコンシェルジュ機能
・観光コンテンツ連携
・スポーツ拠点
・じわものブランド化
・奥能登への二次交通
・里山里海保全活動 等
05 生活
[基本方針] 温泉文化を未来につなぐ。
住む人、働く人、子どもたちが温泉地で暮らし、働き、学ぶことを誇りに思い、幸せを感じるまちをつくります。
事業アイデア
・シビックプライド
・暮らしやすさ
・子どもの温泉文化教育
・まち全体のおもてなし
・ワークライフバランス
・ウェルビーイング 等
06 安全
[基本方針] 安全安心の防災を強化する。
令和6年能登半島地震の経験から学び、安全かつ強靭な対策を施し、すべての人々に安心を広げます。
事業アイデア
・高台避難場所
・スポーツ施設活用
・自己水確保
・旅館の避難所・備蓄所
・街ごとBCP
・ユニバーサルデザイン 等
計画策定の目的
令和6年1月1日に発生した能登半島地震で大きな被災を受けた能登地域において、和倉温泉もその特徴ともいうべき七尾湾の護岸が崩壊し、海沿いに建ち並ぶ温泉旅館も甚大な被害を受けました。
奥能登地域の生業が被害を受けただけではなく、これまで和倉温泉で提供してきた能登の食材、工芸品なども物流が寸断したことにより、能登の産業循環が瀕死の状態となりました。
和倉温泉の復興は、今後の能登半島全体の復興において非常に重要です。
そこで、2040年を目標年とし、「和倉温泉」創造的復興ビジョンを策定しました。本ビジョンでは、今後の環境変化やニーズに対応しつつ、旅行者はもちろんのこと、和倉に住み働く人にとっても魅力的で、能登のハブ機能を有する新たな和倉温泉の姿、目標を描いています。
策定体制
これまで和倉温泉を守り続けてきた経営者による「組織委員会」が、次代を担う若手経営者による「ワーキング委員会」をサポートし、ワーキング委員会が主体となってビジョンを策定することとしました。
■ビジョン策定に向けての経緯
短期間での集中した議論を踏まえてビジョンを策定しました。
ワーキング委員会事前会議
開催日:令和6年2月7日(水)
内容:温泉復興に対する思いの共有
第1回 創造的復興ビジョン策定会議
第1回 ワーキング委員会
開催日:令和6年2月8日(木)
内容:策定会議の組織構成、スケジュール、温泉復興に対する思いの共有
第2回 ワーキング委員会
開催日:令和6年2月13日(火)
内容:復興アイデアの整理、方向性共有
先進事例Web 勉強会①
開催日:令和6年2月13日(火)
内容:『長門湯本温泉観光まちづくり』
第3回 ワーキング委員会
開催日:令和6年2月21日(水)
内容:まちづくりコンセプト、基本方針
先進事例Web 勉強会②
開催日:令和6年2月22日(木)
内容:『鳥羽温泉観光と漁業先進事例』